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古今和歌集 TOP
> 18. かすがのの とぶひののもり いでて見よ 今いくかありて わかなつみてむ
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「飛ぶ火」とは「奈良時代に峰などに壇を築き、草木を燃やし、外敵来襲などの変事を急報したもので、のろし」である。
この役目の春日野にいる番人に知らせを送れという歌である。
おそらく実際に命令は下っていないと思われる。
若菜(無病息災を願って食べる)を摘んで大事な人に贈るのか、
大事な人と若菜摘みを楽しむのか不明だが、
摘みに行って手ぶらで帰る大惨事を思うと非常に切実である。
題不明
春日野にいる飛ぶ火の役目の番人よ、外に出て見なさい。
あと何日経ったら、若菜を摘めるだろうか。
詠み人知らず
自分の大切な人のためならば、
どんな手段を使っても必要なことは知りたいという気持ちは共感する。
(「だから、ダメな旦那なのよ」、とか思われるかもしれないなどという
悲壮な状態であるかまでは知らないことである。)
仮定の歌だけれども、細部まで想像すると、
煙で数字を送らないといけないので、
例えば、3日なら3本の煙を上げるのだろうか。
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