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 かすがのの わかなつみにや 白妙の 袖ふりはへて 人のゆくらむ



分析
かすがのの わかなつみにや 白妙の 袖ふりはへて 人のゆくらむ 分析



解釈

おそらく遠くから見て詠んだ歌と思われる。
(屏風絵を見て詠んだとも)
すぐそばをパタパタと袖を振りながら、「若菜摘みに行くわ〜」みたいに通り過ぎていったとも読める気がしますが、
「らむ」という推量の言葉があるので、春日野と場所を特定しにくいような気がします。
前もって春日野への若菜摘みがあることを聞いていて、誰か知らなかった場合には成立しますが。

「白妙」とは「白い色の布」という意味である。
また、「白妙の」は「袖」にかかる枕詞である。
白い色の着物の袖ではなかったかもしれないが、
ここでは枕詞の連れてくるイメージが不自然でない限り、
修飾語として扱うので、「白い色の着物の袖」とする。
白い袖がひらひらしている方が綺麗だと思われるし。




歌意

「歌を献上せよ」とおっしゃられたときに、読んで献上した歌

春日野の若菜摘みだろうか、
真っ白な着物の袖をわざわざひらひらさせて人が行くようだ

紀貫之




感想

春先のまだ土の色が多く残っている野道を
白い着物をひらひらさせて女の人が通り過ぎていくのは美しいと妄想される。
若菜のみずみずしさと白さがあいまってよろしい。
さらに、遠くから小さい姿となっている女の人がひらひらさせている様子は目に麗しいと思う。




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