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古今和歌集 TOP
> 26. あをやぎの いとよりかくる 春しもぞ みだれて花の ほころびにけり
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「青柳の」は枕詞で、青い柳が白い糸に似ていて鬘にかけるところから「糸」などにかかる。
「青柳の」に意味がないとすると、
何の糸かまったくわからないので、文字通り「青柳の」とする。
鬘は古代の髪飾りで、
つる草や花を髪に結んだ風習から起こっていることから、
頭の上の出来事が描かれている。
また、同時に、「束縛なんか何のそのと、春の花が咲きほころびている」という春の様子も詠んでいると考えられる。
「歌を献上せよ」とおっしゃられたときに、読んで献上した歌
(髪の飾りとして)青柳の糸を撚って鬘に掛ける春だけれど、
(その束縛をはねのけるように)乱れて花がほころんでいるよ
(春爛漫だな)
紀貫之
束縛があっても、それをはねのける春の命の強さと美しさが詠われていて、なんだか安心する。
「それくらい春の命の芽吹きは強いよね」と思えるので。
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