ファニーステップ > 古今和歌集 TOP >  44. 年をへて 花のかがみと なる水は ちりかかるをや くもるといふらむ
<            >


年をへて 花のかがみと なる水は ちりかかるをや くもるといふらむ



分析

年をへて 花のかがみと なる水は ちりかかるをや くもるといふらむ
分析



解釈

「年を経る」という表現が難しい。
年がたって初めて花の鏡となるのか、
1年の間花の鏡となるのか(1年が通過する間)。
前者だと意味が分からないので、後者とします。

「水の鏡が曇る」がどういう状態を指して曇ると言っているのかについて
「花が散りって水に降りかかると、
水の出ている面積が減るので、曇る」
というのと
「咲いた花が散りがたになってなくなり、花が水に映らなくなるから、
花が見えにくいので、曇る」と言っているのか
の2通りの解釈があるかもしれません。
(後者はかなり広く解釈したことになります)
どちらにしても、花が水によく映りにくいということを表現していることは確かです。




歌意

水のほとりに梅の花が咲いていたのを詠んだ歌

1年が経過する間(ずっと)花の鏡となる水は、
花が散って水にふりかかることを、水の鏡が曇るというのかしらね

伊勢





感想

やっぱり、そういう性質があると考えるのかなあとは思うけれど、感情があまり見えないです。
哲学的といえば哲学的になるんでしょう。
(現代の自然科学の法則には合いませんが)




<            >


ファニーステップ > 古今和歌集 TOP >  44. 年をへて 花のかがみと なる水は ちりかかるをや くもるといふらむ
copyright ファニーステップ all rights reserved.
inserted by FC2 system