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根本の根





20.平行移動するとなぜマイナスするの?


ズバリ、グラフが近づいたり、離れたりして、
x軸方向の相対距離だけが変わるので、関数のyとの関係が変化するから。
(x軸に平行に平行移動した場合の答え)

x軸方向の平行移動と、y軸方向の平行移動は独立なので、
x軸方向で理解しておけば、y軸方向は同様だと思えばよい。
(y=の式の際は、グラフが下駄を履いて背が伸びたと思っておけばよい。)

1次関数で説明しようと思う。
2つの考え方を示すよ。


1つめ。
次のグラフがx軸に平行に平行移動したとしよう。
 

 
のように移動したとする。


さて、あるx座標におけるyの値を考えてみよう。
図で表すとこうだ。
 
元のグラフとの交点を青丸で示してある。


平行移動したグラフとの交点にも点を付けよう。
 
この点のyの値は元のグラフでいうと、どこになるかな?


 
ここになる。
x軸に平行に線を出したから、
この点と元の青い点との距離は平行移動の距離x1になるね。
つまり、x1小さいx座標の値の時と同じになるんだ。


 
だから、
 
となって、
元のグラフで同じyの値の点のx座標は
x−x1
となる。


結局、
y座標は
xがx−x1
のときと読みかえればよいので、
 
とすれば良いことになる。


グラフが平行移動したために、相対的な距離が近づいたので、
元のグラフでは平行移動分戻ったx座標での値で表されるんだ。
(負の値の平行移動の場合には、反対の事が起こるので、相対距離は離れる。)

だから、平行移動分、引き算になる。


このように考えると、まるで時間を巻き戻したり、先に進めるかのように
グラフとの相対距離を考えることができる。


これで、多分理解したのではないかと思うのだけれど、
関数としての性質に触れていない。
(2次関数の平行移動ではこちらで説明されているはずだね)


次に、関数の性質を用いた説明をしようと思う。


1次関数は基本的に比例の関数が平行移動したものだ。
グラフ上のy座標はx軸からの距離となっていて、
x軸との交点からのx方向の距離に比例している。


図で表すと、
 
となる。


図より
 
となり、
LyはLxのa倍なので、
 
である。
ちなみに、このLy(=y)を式変形をすると、
元のグラフの一般式になっていることを確認しよう。
 
この考え方でも、関数を理解できることが分かったと思う。


図に書き込むと
。 


平行移動したグラフは最初のと同じで、
 
である。


この場合も、x軸との交点からの距離でy座標を求める。


 
となって、x平行移動した後のグラフのx軸との交点の距離は
 
となり、
平行移動した後のグラフのy座標は
x軸との交点からの距離のa倍なので、
 
となる。
つまり、
 
となる。
このy座標をxで表したものが、
平行移動した後のグラフの式となるので、
式変形をするとこうなる。
 


ということで、関数のポイントとなる点であるx軸との交点との相対距離が変化したので、
その相対距離分を考慮に入れた式になる。




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