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根本の根





22.平行光を作ろう2


21.平行光を作ろう
平行光を作るのに、
凸な曲線(3次元では曲面)が必要だとわかった。


のCで、平行光にならないことがわかったので、
境界面の傾きをより寝かせる必要があったね。

なので、
θ+θ‘(>0)の傾きを持った
境界面にしてみよう。

このとき、

という図になって、
平行光はθ+θ‘で出て行かないといけない。

実は、yを大きくするのに、
θをθ‘(>0)分大きくすると、
光はその分も多く曲がらないと、
平行光にならない。

良い値がちゃんとあるんだろうか?

平行光になるために
必要なだけ境界面を傾けることは
できるのだろうか?


つまり、具体的には

「平行光になるようなθ‘(>0)が存在するか?」

というお題なんだ。


どっちの場合も、屈折率はrで同じだね。


と言う関係にあるんだけれど、
今回は

ということで、
ガチでθ‘が
出てくるようにしたい。

となって、
三角関数の加法定理を使うと、
(ずんずん式変形していくよw はりきってやっていこうw


となって、sin θ‘ > 0が存在するようだね。
(一つの変数になって良かったね〜w
そうでない場合でも、知りたければ何とかしないといけないんだけれど。)

続いて、
90度までのsin の値は0以上1以下なので、
求めたsin θ‘がどうなっているか見てみよう。
よく式を見てみると、

となっていて、

のようになっているから、

となって、
sin θ‘が0以上1以下に収まっているから、
どんなr、θ、α、α‘でも
(式の中にはβ‘があるけれど、
スネルの法則から、r、α、α‘で決まる変数(従属変数)だったよね。)
sin θ‘は1つ存在し、
θ‘も0°<θ‘<90°で1つ存在する
ことがわかった。

どういうことかというと、
「光源と同じ高さでない場所の境界面で、
1カ所平行光ができると、
必ず他の傾きの光に対しても平行光ができる」
ということなんだ。
必ず1カ所は平行光ができるはずなので、

のように最初の境界面での1回目の屈折した光の筋ごとに、
全部にちょうどいい傾きの2回目の屈折する境界面が1つある
ってことだね。

この図のように、
その1回目の屈折光の筋にそって前後するように
光ごとに境界面の位置を自由に置くことができる。
(星のついている後ろ側は、2回目の屈折をしないときの光の筋だ。)
光源と同じ高さの場所の境界面は常に垂直だよ。

そして、光源から真上や真下に行ってしまう光以外の
全部の光源からの光に対して、2回目の境界面があることになるんだ。

さて、
例えば、図のように、
1カ所、境界面の位置を決めてみよう。

のようになるね。

物質は連続でないといけないので、
(凸の曲線でないといけないから、なめらかでもある。)
決めた位置の隣も位置が決まると思うんだよね。

ちょっとおおざっぱな図だけれど、
こんな感じになると思うんだ。


ということで、

1カ所決めると、
どんな曲線を持ち、どんな大きさで、どんな厚みのレンズかが決まる。
ということになる。

レンズの形の決まり方がわかったね。



ちなみに、
本当にどんな入射角でもあるかどうかを
もう一度考えてみよう。
(最初のは平行光になる傾きが1つあるのが大前提だったから。)

ガラスを無限に大きくして、
入射する光をガラス面ぎりぎりに沿うような形で入射させてみよう。
つまり、αが90度にとても近い状態を考える。
設定図はこんな感じだ。

21.平行光を作ろう

というのをやった。
αが90度にとても近いときに
θがどうなるか考えよう。
θをαとrで表したいんだ。

Aの式を式変形してみよう。

となる。
βからαに変えるところでは

というように@を使った。

で、


90度までなので、sin θ > 0より

というようになって、0以上1未満の値が出た。

αを限りなく90度に近づけてみよう。
α→90°のときsin α→1。
よって、

そして、

なので、
α→90°のときにも、
0<sin θ < 1 となるsin θが存在し、
2つ目の境界面の傾きθ(0°<θ < 90 °)も存在する
ことがわかった。
これは平行光となる境界面が必ず存在することを意味する。

ということは、
どの入射光に対しても
平行光になる2回目の境界面の傾きが決まる。


よって、面の連続性の必要性を満たすために、
どこか1点が決まると、レンズの形が1つに決まることがわかる。

(これで済んだんだけれど、
隣との関係を考えたかったので、
θ‘について、先に考えてみた。)


21.平行光を作ろうでは
平行光にするためには凸な曲線が必要だと言ったけれど、
凸な曲線なら光が無事に平行になるのかまでは証明していないんだ。
(一応、レンズが既に実在していて、
実際に光が平行に出てきているから、大丈夫なんだけれど。)
なので、今回は、光が平行に出てくることを計算で証明して、
曲面を設定できることを証明したんだ。

ということで、
「平行光を作ろう2」
でした。

<修正>2018.11.18
いくつかの図を小さくし、見やすくしました。
<修正>2019.05.13
なんだかわからないのですが、
図が消えていたようなので、
出しておきます。





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