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根本の根





7.運動の三法則って何? 


ズバリ、ニュートンさんの発見した、物体が運動するときに従う原理(証明できない)のこと。
(物理をきちんと理解したいのであるならば、数学のベクトルと微積分が終わっている必要があります)

実は、3つあると言われているけれども、
本質的には2つの法則からなっているんだ。

教科書に書いてあるように、運動の法則を書くと、

1、慣性の法則。物体に力が働かないと、物体は等速直線運動をする。
特に、静止しているものは静止し続ける。
2、運動方程式。物体に力が働くと、質量に反比例した加速度が生じる。
3、作用反作用の法則。ある物体Aが他の物体Bに力を及ぼすと、
物体Bから物体Aにその力と同じ大きさで反対の向きの力が及ぼされる。

というように3つあることになってるんだけれども、
1、2をよく見てみよう。
1は力が働かないとき、2は力が働くときとなっている。
力が働かないとは、物体に働く力の大きさが0ということ。
つまり、1の場合は2の運動方程式の力の大きさが0の場合のことなんだ。

アルキメデスが運動について間違えたことをギリシャ時代に言ってしまっていたということ(慣性の法則に関わる)と、
0という場合を規定し、特別に述べておくことは大事だったので、
わざわざ2の運動方程式の説明から独立させて、表現してあるんだ。

1の物体に力が働かない時の状態を表現した式を、
慣例で特別に「つりあいの式
(つりあいという状態:全ての力が釣り合って、結果的にその物体に働く力が0になっている状態)」
と呼んでいるんだ。

だから、僕が運動の3法則を説明するときは、必ず2番の運動方程式から始める。
(運動方程式については18.運動方程式って何?で説明します)


最後に、3の作用反作用の法則について。
乱暴な例だけれど、わかりやすそうなものを挙げよう。

何かを僕たちが握りこぶしで殴ったとする。
殴った力が大きくて、さらに殴り方が悪く、殴ったものがとても固い場合、
僕たちの手の骨が折れてしまうことがあるんだ。
そこまでいかなくても、殴った手は痛いね。

殴ったということは、意識的に相手のものに力を与えるという動作をしたはずだ。
じゃあ、どうして、手が痛かったり、酷い時には骨折してしまうんだろう。
手が痛いとか、骨折するというのは、僕たちの手に力が加わった場合に起きる現象だね。

物は僕たちの手を攻撃しようとしたかというと、
物には意思がないはずだからそういう反応はないはず。
だけど、物体から僕たちの手に力が返ってきている。

この物体から同時に返ってくる力が必ず存在するというのが、作用反作用の法則なんだ。
で、同時に返ってくる力の大きさは同じで、反対向きという性質がある。


これらの運動の法則は、なぜ存在するのか僕たちは証明することができていない。
だけれども、すべての物体(小さすぎず、光に近いほど早くない物体)は運動するとき、
そして力の及ぼしあうときに この法則に従ってきた(はず)という実績(1つも例外なく)をもって、
「どうやら確からしそうだ」と考えられている法則なんだ。
こういう法則を経験則という。
(数学の定理とは性質が本質的に異なる)



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