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根本の根





8.結局、波が伝わるって何? 


ズバリ、元に戻る物質のゆがみだ。

ゆがみが隣の物質に伝わるとき、波が伝わるという。
一連のゆがみの運動が通り過ぎると、波が通り過ぎたと言って、
全ての物質は元通りの配置に戻る。
(戻らないときは、戻らない変形の運動もあったということになる。)

ゆがみには何らかのパターン(変形の時間変化パターン)があり、
時間経過とともに、ゆがみのパターンが通り過ぎていくのだけれど、
そのパターンの中のどの段階かというのを、位相と言うんだ。
例えば、次のような波形の波がまっすぐに張ったロープの上を伝わるとしよう。

波形のところに赤いラインで、
波のどの段階にあるかを示すために、
アルファベットで位相の名前を付けている。
どの段階かわかれば、
どれだけ元の位置から上下に移動したか(変位(位置の変化)の大きさ)が
わかるようにラベルを付けたんだ。
(正弦波では角度で連続的に段階を表すことができる)

青いラインで示した位置を波が通過していく図が下に書いてある。
(手書きなのでちょっと違うが、同じ形だと思ってほしい。)

 
①は波が来ていない。
②は波の通過中で位相a。
③は波の通過中で位相b。
④は波の通過中で位相c。
⑤は波の通過中で位相d。
⑥は波が通過し終わった後で、 何事もなかったかのように元の位置に戻っている。

青いラインの位置にあるロープの物質は左右には移動していない。
ただ単に上に上がって下に下がって元の位置に戻っただけ。
縦方向の変化のパターンだけが移動しているんだ。

ピタゴラスイッチという番組の「アルゴリズムたいそう・こうしん」では行進しながら、
前の人のやったポーズを後ろの人が真似して伝えていく。
「行進することで開始時と演技者の位置が変わるということ」が「戻らない変形」で、
「ポーズが伝わっていく」のが「波が伝わる」ということになる。
(演技が終わると元のポーズに戻るから)
何番目のポーズかというのが、位相ということになる。
行進しなければ、波としての変形が伝わるのみということになる。

波の伝わる方向と、垂直の方向にゆがみが生じる場合に横波、
同じ方向にゆがみが生じる場合には縦波という。


よく球場やサッカー場で「ウェーブ」という動きをするよね。
個人個人が手を挙げて立ったり座ったりしているのだけれど、
左隣の人の動きを真似すると、全体として波が動いているように見える。
ポーズが右の人に移るから、波は右に動くね。
上下に伸びたり縮んだりすると横波で、
左右に体を振ると縦波になる。
(進行方向が左右だから)
ちなみに、体の前後に手を動かしても、横波だ。

また、波を伝える物質のことを媒質という。



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