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としのうちに春はきにけり ひととせをこぞとやはいはむ ことしとやいはむ



分析
としのうちに春はきにけり ひととせをこぞとやはいはむ ことしとやいはむ 分析



解釈
としのうちに春はきにけり ひととせをこぞとやはいはむ ことしとやいはむ 解釈

旧暦(太陽太陰暦:ほぼ月によって決まる暦)では
正月の新月からの1月2月3月を春としているが、
春の立つ日(立春)は地球の公転軌道上の位置によって決まるため、
旧暦の春の始まりと必ずしも一致しない。
そのため、正月が来る前に立春が来てしまうということが起こる。
(例えば2016年の旧正月は2月8日で、立春は2月4日)

春になると旧暦の暦上の新年であるという気持ちが第一にあるのが背景にあるようで、
立春が来てしまって春になったというのに、
年が明けていないという気分と暦の不一致の心地悪さを
感じながら、またその現象を面白がって
詠んでいるのではないかと思われる。



歌意


まだ年が改まらないうちに来た立春の日に詠んだ歌

年が改まらないうちに春が来てしまったそうだ(暦によって伝えられた内容なので伝聞)
過ぎ去った今年1年を去年と言おうか、(それともやっぱり)今年と言おうか。

在原元方


感想

季節の移り変わり順にまとめられている古今和歌集で
第1番目の歌ということになっている。
正月が来ていないのに春になってしまった歌なので、
フライング的に1番になったと思われる。
順番的に致し方ないとはいえ、
これから古今和歌集を読むぞという気概を外された気がして面白い。



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