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かすがのは けふはなやきそ わか草の つまもこもれり 我もこもれり



分析
かすがのは けふはなやきそ わか草の つまもこもれり 我もこもれり 分析



解釈

詠み人知らずになっているけれど、
「武蔵野は(以下同じ)」にすると、伊勢物語に載っている。

「若草の」というのは枕詞で、
「若草がみずみずしい」という関係から妻にかかっている。
枕詞に意味がないとしても良いが、
このサイトでは「みずみずしい」というイメージをかぶせてきていると解釈をして、
「わかくさの妻」を「年若い妻」とか、「かわいい妻」というように解釈したい。

「二人で野原(背の高い草がぼーぼーと生えている)に隠れている」と読むと、
人に見せられないこと(例えば、いかがわしい行為)をしているのではないかと推測してしまう。
ただし、「こもれり」の言葉が「内に含まれている」という意味とすると、
「背の高い草が生えていない野原でデートの真っ最中だから、野焼きするな」と
言っているに違いないとできる。

邪魔するんじゃね〜というのはやはり男の役目であろう。





歌意

題不明

(「こもる」を隠れるとすると)
春日野を今日は焼いてはならない。
可愛い若い妻が隠れているのだ。
そして私も隠れているのだから。

(「こもる」を内にふくまれているとすると)
春日野を今日は焼いてはならない。
可愛い若い妻もわたしもいるのだから。
(野にいる理由はデートでか?)

詠み人知らず




感想

何の行為の最中であろうと、デートの邪魔をするのは無粋である。
大事な奥さんのためにもしっかりと守らなくてはならない。
そのために、権力を手に入れても良いぐらいである。
非常に共感を覚える歌だ。




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