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古今和歌集 TOP
> 17. かすがのは けふはなやきそ わか草の つまもこもれり 我もこもれり
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詠み人知らずになっているけれど、
「武蔵野は(以下同じ)」にすると、伊勢物語に載っている。
「若草の」というのは枕詞で、
「若草がみずみずしい」という関係から妻にかかっている。
枕詞に意味がないとしても良いが、
このサイトでは「みずみずしい」というイメージをかぶせてきていると解釈をして、
「わかくさの妻」を「年若い妻」とか、「かわいい妻」というように解釈したい。
「二人で野原(背の高い草がぼーぼーと生えている)に隠れている」と読むと、
人に見せられないこと(例えば、いかがわしい行為)をしているのではないかと推測してしまう。
ただし、「こもれり」の言葉が「内に含まれている」という意味とすると、
「背の高い草が生えていない野原でデートの真っ最中だから、野焼きするな」と
言っているに違いないとできる。
邪魔するんじゃね〜というのはやはり男の役目であろう。
題不明
(「こもる」を隠れるとすると)
春日野を今日は焼いてはならない。
可愛い若い妻が隠れているのだ。
そして私も隠れているのだから。
(「こもる」を内にふくまれているとすると)
春日野を今日は焼いてはならない。
可愛い若い妻もわたしもいるのだから。
(野にいる理由はデートでか?)
詠み人知らず
何の行為の最中であろうと、デートの邪魔をするのは無粋である。
大事な奥さんのためにもしっかりと守らなくてはならない。
そのために、権力を手に入れても良いぐらいである。
非常に共感を覚える歌だ。
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