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あさみどり いとよりかけて しらつゆを たまにもぬける 春の柳か



分析
あさみどり いとよりかけて しらつゆを たまにもぬける 春の柳か 分析



解釈

「あさみどり」は枕詞で「糸」にかかり、
「しらつゆを」も枕詞で露の縁から「たま」にかかる。

最後の5句目で「柳か」と書いていることから、
「あさみどり」というのは実景を詠んでいて、
初夏の柳の葉の事を詠んでいることになる。
そのため、「あさみどり」という枕詞に意味がないとはしない。
「しらつゆ」もかかり方から「たま」が水滴であることを表現していると考えられるため、
やはり実景を詠んでいて、意味なしとはしない。
また、「たま」は「玉」として宝石も表現していると考えられる。

また、5句目の「か」を疑問、反語などと読むと、
水滴がついているという
柳の細かいところまで目に入っているのに、
柳かどうかわからないということになり、
意味不明なので、「詠嘆・感動」とする。




歌意

西大寺のそばの柳を詠んだ歌

浅緑の(柳の枝で)
糸を撚ってかけて
白露の
宝石のようにきれいな水滴を貫き(飾っている)
春の柳だなあ

僧正遍照




感想

僧正遍照は人について詠むと大丈夫かと心配になることが多いのですが、
この柳の歌はとてもきれいだと思います。




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