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14.運動方程式って何?
ズバリ、ニュートンさんの発見した、物体が運動するときに従う原理(証明できない)の第2法則のこと。
(まずは7.運動の三法則って何?を読んでほしい。)
光ほど早くなく、原子や電子ほど小さくない物が従うと考えられている運動の法則だ。
というように、ベクトルで表される。
運動は「運動の向き、その大きさ」で表され、
力も「力の向き、その大きさ」で表されるので、
「向き、大きさ」の概念のあるベクトルを使って表現される。
この世は3次元でできているので、
x軸方向、y軸方向、z軸方向の3つに矢印の成分を分解できて、
互いに干渉しないので、x軸方向のみの1次元での運動方程式でまず理解すればよい。
(直線の運動の場合、運動の方向にx軸を置いても良い)
そうすると、ベクトルではなく、大きさだけの概念の文字(数字を代入できる文字)で表すことができて、
となる。
この式は「因果律の式」と言われていて、
原因と結果を表す式なんだ。
原因は「物体に力が働くこと」で、
結果は「質量に反比例した加速度が生じること」だ。
反対は起こりえないことになっている。
物体が他の物体に及ぼした力というのも、自分自身の運動には影響しない。
(作用反作用の法則で、相手から力を及ぼされるので、それはカウントに入れる。)
「この式に表されるように、物体は運動しますよ。」というのが、
運動方程式なんだ。
加速度が生じるというのは、あまり慣れない感覚かもしれないけれど、
速度の向きや大きさが変わると考えると良い。
だから、釣り合っているときは、物体に働く力が0なので、速度は変化しない。
そうすると、速度を持つときには等速直線運動を続け、
静止している場合には速度0のまま静止し続けるという「慣性の法則」が導かれる。
加速度が生じると言われてもわかりにくいと思うかもしれないが、
わかりにくいと言っても、
加速度が関係しているのがこの世であるので、
こればかりはしょうがないと言えばしょうがないので、
「そうですか」といいつつ、問題を解きながらそういう世界に慣れるしかない。
だって、運動方程式は経験則で、
「今までそうじゃなかった事例がないから正しいんだよ」と
言われてしまっているから。
物理は「そういう法則の成り立つ世界で、
初期条件(初期位置、初期速度、初期加速度、問題の設定条件)を与えるとどう運動するか」を
計算で導き出し、予測する学問なので。
つまり、具体的にやっていることは、物理ではざっくりと数式でモデル化して、
どんな風に物体が動くのかを理解しようしているんだ。
(運動方程式は精度が高いと考えられている。)
そういう前提条件をとりあえず信用して、
前提条件を利用し、問題を解いているということを忘れないでほしい。
そうすると受動的な勉強にはなることを防げるので。
物理が仮説を元に議論を展開しているというのはそういうことなんだ。
公理と論理的議論展開によって、定理(説)が導かれている数学とは異なる。
ところで、力と、加速度という別次元で表されるものを結び付けたということで、
この式を勉強して始めて「力学」が始まる。
放物線運動などは(左辺)の位置、速度、加速度の関係式のみなので、
ガリレオ・ガリレイさんの時代の運動学を学んでいるということになるんだ。
<追記>2016.10.21
実際に物が触れ込み通りに動くということを、実感するのも大事なんじゃないかと思うし、
実際に物がどう動くのかを見るのは大事だと思うんだけれど、
じゃあ、どうしたらいいのさということで、
良さそうな科学館を見つけたよ。
実験セットが沢山あって、自由に遊ばせてくれるんだ。
川口市立科学館というところ。
埼玉県川口市にある。
子供向けみたいに見えるけれど、実は、大人向け。
物理に関して素養のある方が、よく理解できて十分に体感できて楽しいんだ。
一つの実験セットに、一つの法則、性質だけが隠れているだけではないから、
よく目を凝らして考えて探すといい。
僕のブログの「考えてみたら、こーなった」に記事をアップしてあるんで、
参考にどうぞ。
川口市立科学館に行ってみた
大事な経験値ゲットのために、バスに乗らないといけないけれど、行こう。
やったことがないのと、あるのとでは大違いだ。
(人の迷惑になることはやらなくてよろしい
自分の嫌なこともだけれど)