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1、書かれている内容が面白い。読む人のためになる。ってどういうこと?

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みなさん、いらっしゃいませ。

これもとても重要な問いです。
読む人を引き付けるためには、伝えたい内容が魅力的でなくてはなりません。
でないと、即、「はい、さようなら」とされてしまいます。

あなたの頭の中のものなら何を書いてもいいんです。
(盗作はだめです。
他の人から得た情報はそのことをちゃんと書いて、その人に感謝しないといけません。)

もう一度聞きます。
どういうものが魅力的か。
情報が唯一無二である文章です。

唯一無二と聞いて、「なんだよ、そりゃ無理だ」と思ったあなた、
あきらめるのはまだ早いです。

情報として価値があるのは、読む人にとって新しい内容である場合のみです。
(自分と同じ意見の人がいると確認するために読むこともありますが)
そこは譲れません。

学校で遠足に行くと、よく作文書かされますね。
内容はどうしましょう。
(入試試験での小論文についてはこのページになります。)
実は、「さあ、作文を書こう」と言って、
作文用紙を目の前にして座ってから考えても、遅いんです。
作文のための材料集めをしてこなかったということだからです。
さらに、しっかり心を動かして帰ってこなかったということになります。
空っぽの状態では書けません。

遠足に行った日に、他の人と違う体験をしてこないと、他の人と違う作文にはなりません。
つまり、他の人と違う情報を集め、
他の人の見ていない視点で物を見、
他の人と同じようで違う心の動き(感動)をしてこないと、
内容が似たり寄ったりになるんです。
しっかり、材料集めをしたうえで、この世にただ一人のあなたの感想を文章という形で表現すれば、いいのです。

実は作文を書くという例の中に、
重要なことが2つありました。
「他の人と違う情報を集め」という部分と、
「他の人の見ていない視点で物を見、他の人と同じようで違う心の動きをしてくる」という部分です。
最初が「吸収する情報」、
次が「あなたの好みというふるい」ということになります。

これらについて考えてみましょう。

元に戻って、どうしたら、唯一無二になるかということを一から考えます。
あなたには唯一無二の文章を書くための道具は備わっています。
何でしょう?
そう。あなたの脳みそです。
最近ではパソコンで代用可能できるかどうかなどという話題が盛んに言われていますが、
パソコンにはできない能力をあなたの脳みそは持っています。

それはあなたの持つ好みによる取捨選択能力合成能力です。

先に合成能力から説明しましょう。
アイデアという新しい考えの生み出し方を指南する大抵の本には書いてあります。
AとBの今までにない新しいつなぎ方がアイデアであると。
(AとBはすでにこの世にあるもの、考え方などです。

また、「誰が最初に言い出したのか」なのですが、
1940年にジェームズ W. ヤングさん(Mr. James Webb Young)が英語で書かれた本
「アイデアの作り方『A Technique for Getting Ideas』」での
公開が有名だそうです。)


次に、好みです。
どうして好みなどという、どう考えても個人的な気まぐれが役に立つのか。
とても役に立ちます。
僕たちはこの「好み」というフィルターを通して、自分の中に取り入れた情報の整理をしています。
「類は友を呼ぶ」と言われるように、似たところのある人をお友達とすることが多々ありますが、
この世の神羅万象について100%完全にあなたの好みがお友達の好みと一致することはありません。
持ち物一つとっても違うし(例えば筆箱)、
「友達はあーゆーこと言ってたけど、僕は違うな」と思うことだって多々あるはずです。
だから、好みに従って取捨選択をすると、あなた個人特有の情報群となりえるのです。

すべての情報は、「合成能力」と「好みによる取捨選択能力」のある脳みそを通ると、
あなたらしい情報となって出てきます。

(これが楽しいし、自己表現になるのです。)

このように、脳みそを持っていれば、
唯一無二の情報づくりの第一段階をクリアしたことになります。

次に大事なことは、あなたの吸収する情報についてです。
これらを取捨選択したり、合成するので、情報を取り入れないと材料がありません。
好みに従って、取捨選択するのに、選ばれる元の情報の種類が少ないと、
他の人とかぶってしまう可能性があります。

5個の選ぶ材料があれば、5通り。
でも、100個持っていれば、100通り選べるし、
その場により適したものを選べます。
要するに、ファミリーレストランのメニューのページが増えるということです。

合成能力によってくっつける情報の組み合わせだって、少なくなってしまいます。
単純に数学的に総当たりの組み合わせで考えると、次のようになります。

5個の材料があれば、2個選ぶのは10通り。
100個の材料があれば、4950通り。
4950通りもあったら、他の人の考えていないものが混ざってそうじゃないですか?


また、脳みその「合成能力」と「好みによる取捨選択能力」自体も、
あなたの取り入れた情報によって変化します。

「感性が育つ」とは脳みその「合成能力」と「好みによる取捨選択能力」が育つと考えても良いと思います。

だから、とにかくどんどん、
いろいろな経験をして、
本を読んで、
映像を見て、
音楽を聴いて、
情報を吸収しないといけません。


文章術

ということなので、沢山勉強して、沢山感じて、沢山考えましょう。
また、頭の中のものは誰も盗めませんので、一生ものです。

ところで、他の人の考えなどを借りてきて、
さも自分の考えのように書いてしまう人がいます。
そういう人の文章は見る人が見ると、わかってしまいます。
「こうするべき」などと
予定調和(最初から結末が決まっている。みんなにとって当たり前の結論)的なことを書くと、
言葉に力がなくなるので、読んだだけで即わかりますし、
さらに、そういう人には突っ込んだ質問をすると、
言い訳のできないぐらい明らかに自分の考えでないことがわかります。
また、そういう文章を書いたということは
自分の考えがない、または隠さないといけない人と思われますので、
読んだ人の印象はあなたにとって、あまり有利ではないと思います。

内容の作り方がわかったところで、
2、無駄な言葉がなく、すぐにわかる。について、
次のページで説明しましょう。



<追記>2023.03.29
アイデアの作り方の発案者について
書き加えました


先に合成能力から説明しましょう。
アイデアという新しい考えの生み出し方を指南する大抵の本には書いてあります。
AとBの今までにない新しいつなぎ方がアイデアであると。
(AとBはすでにこの世にあるもの、考え方などです。

また、「誰が最初に言い出したのか」なのですが、
1940年にジェームズ W. ヤングさん(Mr. James Webb Young)が英語で書かれた本
「アイデアの作り方『A Technique for Getting Ideas』」での
公開が有名だそうです。)

と書き加えました。



日本語版を僕も読んでいます。

僕は、アイデアを出すときに、あまり方法論には頼りませんが、
勉強して、頭が柔らかくなっていたり、頭に入っているものが多い方が
アイデアも出やすくなるのではないかと思います。

ということで、僕も無意識的にお世話になっている方法論のようです。

ジェームズ W. ヤングさんと彼のアイデアに感謝します。



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